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【アーケードゲーム解説】ワニワニパニック【もうおこったぞ〜】


目次

どんなゲーム?

 ワニワニパニックは1988年(昭和63年)にナムコから発売されたアーケードゲームです。

機械で動作する「エレメカ」と呼ばれるジャンルに含まれます。

製造はホープが行っていました。

 1980年代にヒットしてゲームセンターの定番なったモグラ叩き系ゲームはキャラクターが穴から垂直に飛び出すものでしたが、
水平に開いた5つの穴からワニが顔を出す動きの新鮮さや、愛嬌のあるボイスなどで人気になり、多数の派生ゲームや玩具が発売されるロングセラーとなりました。

基本スペック

幅  1140mm
奥行 840mm
高さ 1500mm
重量 145kg
消費電力 150w

遊び方

 「食べちゃうぞ〜」の声を合図にスタートします。

穴から次々と飛び出してくるワニを叩き、叩かれたワニは穴に戻っていきます。

叩いた数が「なぐったワニ」として得点になり、叩けずにワニが一定ラインまで到達すると噛まれてしまい、「かまれた回数」として減点になります。

時間内に40点以上獲得するとプレイ時間が延長され、「もう怒ったぞ〜」とボイスが流れたあと急激に難易度が上がって大量のワニに襲われます。

 ゲームが終わると「なぐったワニ」から「かまれた回数」がマイナスされた「とくてん」によって5段階で成績が評価されます。

その日のハイスコア(おそらく、電源が入ってからOFFにされるまで)が「本日のスゴウデ」として表示されます。

エレメカの宿命

 ハンマーで叩いて遊ぶという使仕様上、どうしても故障が発生しがちです。

ハンマーが取れる、ワニが動かなくなる、
更には叩かれたことを検知するセンサーが故障すると、いくら叩いても突き進む無敵ワニが誕生するなんてことも…

中央の亀の背中にはランプが付いていますが、こちらもプレイヤーの勢いで叩かれがちなのか現存の筐体では破損しているものが多く見られます。

写真の筐体もテープで補修されているようでした。

初期型と後期型

 ワニワニパニックにはスコア表示が2桁の初期型と、3桁の後期型が存在しています。

パーフェクトを達成した場合初期型は98点、後期型は117点と言われています。

初期型でも100点を超えてカウントがリセットされるという真偽不明の情報があります。

旧筐体に新筐体の基盤を載せると繰り上がりが表示されずにリセットされたように見えているのでしょうか。

後継機・派生機

Wacky Gator

 1990年(平成2)

海外版ワニワニパニック

カニカニパニック

 1991年(平成3)

横向きに移動するカニを叩きます。

左右にそれぞれ穴の空いた四段のフィールドをカニが右から左、左から右へと素早く移動します。

上二段は中央がトンネル状になっており、カニが隠れてしまうので、より難易度が高く、ワニとは全く違った駆け引きが楽しめます。

サメサメパニック

 1994年(平成6)

奥から水平に飛び出すワニに対し、サメは水中から襲うようにやや手前に向かって斜めに突き上げて顔を出します。

サメが向かってくる際には背びれが水面を進んでくる演出になっており、ワニワニパニックとはまた違った楽しさがあります。

たこいかぱにっく

 1995年(平成7)

モグラ叩きのように穴からタコかイカどちらかが飛び出します。

たこorいかの指示があり、指示された方を叩くと加点、間違えると減点されるので、一瞬の判断力が試されるゲームです。

ワニワニパニック2

 1996年(平成8)




正統後継機。

基本のルールは初代と同じで、スコア表示や各種演出がLEDディスプレイで行われるようになっています。

Dino Bonk

 1996年(平成8)

海外のみで稼働された、ワニ部分が恐竜に差し替えられたゲーム。

ワニワニパニックRT

 2003年(平成15)

リハビリテーション用に改良が加えられたゲームマシン。

ハンマーが軽量化され、筐体の下部が車椅子でも遊びやすいように形状が変更されています。

どきどきヘビ退治RT

 2006年(平成18)

ワニワニパニックRTと同様リハビリテーション用のゲームマシン。

既存の筐体を改良したワニワニパニックと異なり、当初からリハビリ用に開発された筐体です。

専用の椅子にすわり、飛び出してくるヘビを足で踏んで退治することで主に下肢のトレーニングを目的としています。

ワニワニパニック3

 2007年(平成19)

本家3作目。

ハンマーが二つ用意されており、2人プレイに対応しています。

中央に他のワニよりも大きな「ボスワニ」が配置されており、ボスワニ登場時には画面に「○○回叩け」との指示が表示され、指示された回数を叩く事で倒すことが出来る仕様です。

ボスワニ登場時も普通のワニは襲ってくるので、両手でハンマーを持ったり、2人プレイでの連携が重要なルールになっています。

どきどきヘビ退治Ⅱ

 2013年(平成25)

初代どきどきヘビ退治を小型化し、持ち運びしやすく改良されています。

WHACK'EM FUNKY GATORS

 2016年(平成28)

ビデオゲームワニワニパニック
これまでのエレメカではなく、ディスプレイを見ながら対応したボタンを押す仕様です。

ワニワニパニックR

 2020年(令和2)

 初代ワニワニパニックのデザインを踏襲したリバイバル機。

スコアボードが液晶画面に変更され、ハンマーは2本になり、両手プレイや2人プレイが可能になっています。

ぱっと見はほとんど変わりありませんがメカ部分は使い回しではなく、新規で開発しているとのこと。

初代から3までを製造していたホープが倒産したため、Rは別企業が製造しています。

派生作品

ワニワニパニック(バンダイ)

 1990年(平成2)

アーケード版を再現した卓上サイズの家庭用玩具。

ミニサイズのワニをハンマーで叩くミニチュアエレメカで、未開封のものは現在1万円以上の高値で取引されています。

ワニワニパニック アクションボードアイランド(バンダイ

 1990年(平成2)

ワニワニパニックを題材にしたボードゲーム

ワニワニパニックバンダイ

 1991年(平成3)

液晶+ボタンの電子版。

BGMはピコピコ系電子音ですが、ワニを殴ったときの「イテ!」のボイスがリアルに再現されています。

カニカニパニック(バンダイ

 1992年(平成4)

家庭用玩具のカニカニパニック。

サメサメパニック(バンダイ

家庭用玩具のサメサメパニック。

CRワニワニパニック(ダイイチ)

 2000年(平成12)

パチンコ台。

液晶の上部分にハンマーがついており、演出で画面を叩く動きが特徴的です。

ポケットボーイCOLOR ワニワニパニック(増田屋)

 2000年(平成12)

液晶画面とボタンで遊ぶ手のひらサイズのゲーム機。

91年のバンダイ版よりも更に小型で簡易的なカラー表示になっています。

アプリ版 ワニワニパニックナムコ

 2001年(平成13)

ナムコアプリキャロットJ配信の携帯電話用アプリ。

ワニワニパニック(エポック)

 2006年(平成18)

増田屋版との違いは不明。

ボタンなどデザインに変更があります。

CRワニワニパニック2(ダイイチ)

 2008年(平成20)

パチンコ台第二弾。

ボタンでハンマーを操作するギミックを引き継いでいます。

パチスロワニワニパニック~キミのハートをワニづかみ~(ダイイチ)

 2010年(平成22)

パチスロ台。

上部役物のワニが飛び出し、リール停止ボタンを押すことでワニを叩く演出が搭載されています。

ワニワニパニック(iOS版)

 2010年(平成22)

スマートフォン向けのアプリとしてリリースされたゲームアプリ。

画面タップでワニを叩き、オンラインでスコアランキングが閲覧できるゲームです。

ワニワニパニックauスマートパス)

 2012年(平成24)

iOS版の移植版。

LINE ワニワニパニック(LINE)

 2014年(平成26)

LINE GAMEで提供されたゲームアプリ。

iOS/Android版よりも機能が追加されており、キャラクターコラボイベントなども開催されていました。

2015年サービス終了済です。

小学館「幼稚園」付録

 2020年(令和2)4月号

初代の筐体を再現したペーパークラフト

モーターユニットが組み込まれており、ワニが実際に動き、叩いた回数がカウントされる機能も搭載されています。

ガシャポンサウンド ワニワニパニックバンダイ

 2022年(令和4)

ワニ1匹とハンマーのセットで、顔違いの全5種+レア1種。

叩くとおなじみのボイスが再生されます。

ワニの歯を押すアレ

  • イタイワニー

 1993年(平成5)に株式会社シー・シー・ピーから発売された家庭用のおもちゃです。

「ワニに噛みつかれるゲーム」という共通点から混同されがちですが、こちらは全くの別物です。

発売当初は全く関係のない会社同士でしたが、2006年に株式会社シー・シー・ピーが株式会社バンダイの子会社になっているので、現在はワニワニパニックもイタイワニーもバンダイナムコグループの製品になっていたりします。

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