目次
どんなゲーム?
サブマリンキャッチャー
SUB MARINE CATCHER
2000年(平成12)にユー・エス産業から発売された三本爪タイプのクレーンゲームです。
プレイフィールドが水槽になっており、水中に設置された景品を狙う非常にユニークなマシンです。
景品は主に伊勢エビ、カニ、サザエなど食用の生きた魚介類や防水腕時計などが使用されており、伊勢エビキャッチャーなどと呼ばれることもあります。
獲得した海産物は設置店によって様々ですがその場で調理してもらったものを食べたり、新鮮なまま持ち帰ることができました。
当時アメリカではロブスターが景品のクレーンゲーム「ザ・ロブスターゾーン」が稼働しており、それを参考に日本向けに開発されました。
TVをはじめとしたメディアで取り上げられて一時的に話題になり、それによって存在を知っている方もいることでしょう。
生きた生物を景品として使用することから一部の動物愛護団体や個人からの苦情がいくつかあったようですが、あくまでも食用として販売されているものを景品にしており、寿司店や鮮魚店の生け簀と同様の扱いになっており、それほど問題にはならなかったんだとか。
しかしサブマリンキャッチャーが有名になった事で、それに便乗した業者が愛玩用のハムスターや昆虫を景品として扱いはじめ、2000年代にはゲームセンターで生き物を使用したクレーンゲーム等が散見されましたが、流石にこちらは倫理的な問題が多く、次第に姿を消して行きました。
サブマリンキャッチャーも動物愛護的な観点で問題しされたことで姿を消していった…と思われがちですが、実のところは違った事情があるようです。
どこいった?消えた伊勢エビキャッチャー
伊勢エビキャッチャーは出荷台数自体がそれほど多くはありませんが、ピーク時には全国各地の商業施設や海沿いの観光地に設置されていました。
しかし徐々に姿を消し、今では多くが廃棄されており、ほとんど見ることは出来ません。
最大の要因はズバリ、
手間の割に儲からないからです。
まずは導入時。
伊勢エビやカニを景品として使う場合、当然ながら水槽の中身は海水になります。
水道水に専用の「海水の素」を溶かして水槽に注ぎます。
その量はおよそ100リットル。
一般的なサイズのバケツが8リットルなので、単純計算で約13杯分を手動で注ぐ必要があり、なかなかの重労働です。
濾過器に汚れを取り除くバクテリアを入れてセットしますが、バクテリアが十分に増えて機能するまでに1〜2ヶ月かかり、その間は5日に1回程度の頻度で水の入れ替えが必要です。
海水は常に循環する必要があり、営業時間外も電源を切ることはできず、ランニングコストが高めです。
景品は生きたまま運ぶため輸送費が高く、景品の回転率によっては餌代もかかり、獲得される前に死んでしまえばロスが発生します。
それに対して売上はかかる手間やコストに見合うほど高いわけでも無かったようで、徐々に撤去されていったのでした。
攻略のポイント・取り方
サブマリンキャッチャーには水槽内の水のための冷却器が搭載されており、設定温度を変更することが可能です。
エビやカニは変温動物のため、水温が難易度に影響を及ぼします。
水槽の隅で動かないカニさん
水温が高くい場合はエビやカニの動きが活発になり、クレーンのアームから逃げ回るため基本的に難易度は高くなります。
逆に水温が低く一桁程度になるとほとんど動かなくなり、中心を捉えることが簡単になります。
ただし、エビやカニが掴みやすい位置にいない場合もその場からほとんど動いてくれないため、その場合は獲得がかなり難しい状況といえます。
まずはプレイする前に相手がどの程度動き回るのかを見極めるのがいいでしょう。
水中では浮力が働くため、水面近くまではある程度容易に持ち上がりますが、水から上がった途端に本来の重さがアームに掛かり、落としてしまうことが多々あります。
アームには引っ掛かる部分や滑り止めのゴムは付いていないので、足の付け根などを狙ってしっかりと掴みましょう。
運次第では景品の方からアームにしがみついてくる場合もあるようです。
サブマリンキャッチャーは確率機?
サブマリンキャッチャーにはペイアウトを制御する機能は搭載されておらず、機能面でみると確率の要素はありません。
しかし、生きた景品を使用する特性上、景品のご機嫌次第な要素が大きく、運の要素が多分に含まれたマシンと言えるでしょう。
まとめ
- 一瞬流行った伊勢エビキャッチャー
- 手間とコストが売り上げに見合わず衰退
- 景品獲得はエビカニのご機嫌次第(?)
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